保険契約 諾成契約とは

諾成契約(だくせいけいやく)とは、当事者間の「申請」と「承諾」という合意によって成立する契約のことです。

保険契約は、保険に加入を希望する保険契約者が申込書と告知書を提出し、保険会社がそれを承諾することで契約が成立します。

諾成契約は、当事者間の合意のみで成立し、目的となる物品の引き渡しがなくても契約が成立します。

保険契約においては、保険料の支払がなくても、保険会社の承諾によって契約は成立しています。
そういう意味で、保険契約は諾成契約であるということができます。

しかし保険の場合、契約が成立していたとしても保険料の支払がない場合、保険会社は保険金を支払わなくても良い、と保険約款に定められています。

それでは保険契約では、どのタイミングで保険金が支払われるのでしょうか?

保険会社には、保険業界用語で「責任」と呼ばれる保険金の支払義務があります。
「生命保険」には、この責任の開始時期についてのルールが定められています。

●契約成立前に保険料を支払ったとき

○第1回目の保険料を支払い、医師の審査を通過(あるいは告知書を提出)した時点で責任が開始される

○医師の審査を終了(あるいは告知書の提出)後、第1回目の保険料を支払った時点で責任が開始される

●契約成立後に保険料を支払ったとき

○医師の審査を終了し、第1回目の保険料が支払われた時点で責任が開始されます

したがって生命保険では、契約成立前でも保険料の支払いがあれば、保険金を受け取ることができるのです。

一方、「損害保険」は責任開始時期を前もって設定し、その期日までに保険料を支払うという仕組みになっているため、生命保険のように保険料の支払時期によって保険金の責任開始時期が変更になることはありません。

このページの先頭へ